2026年6月末時点で、当社グループは14兆円を超える受注残高を有しています。これを品質と納期を厳守して着実に遂行するため、「リードタイムの半減」と「スループット(単位時間当たりの生産量)の向上」に最優先で取り組んでいます。
私は、「コストダウン」という言葉をなるべく使いません。現場に、コスト削減ばかりを求めると疲弊させてしまうからです。目指すのは、リードタイム半減による結果としてのコストダウンです。通常、現場の作業で真に付加価値を生むのは10%程度であり、残りの90%から無駄を削ぎ落とせば、大規模な設備投資を行わずにリードタイム半減は実現可能です。
理論上、リードタイムを半減すればスループットは2倍です。つまり、現在の人員と設備で10兆円規模の売上に対応できます。すると、14兆円の受注残高はわずか1.4年分であり、決して多すぎる水準ではありません。また、同じ固定費でより多く売り上げますので、利益率をどんどん上げることができます。
生産性向上の最前線となるのが、神戸造船所内に設立した「ファクトリーイノベーションセンター」です。当社グループの特徴である多品種少量生産の複雑な製造工程に対し、最新AI等を駆使して生産計画と製造技術を磨き上げています。安易な設備投資は不況時に固定費として重荷になるため、プロセスを徹底的に効率化した上で、真に必要な部分にのみ設備投資するのが私たちの基本姿勢です。
▍外部環境変化
※1 S+3E: Safety, Energy Security, Economic Efficiency, Environment ※2 BCM: Business Continuity Management