Special Feature ITOの実践
このような技術基盤を活用した事業間シナジーは、個別事業の競争力向上にとどまらず、複数の事業領域を横断した新たなソリューションの創出を可能にしています。
社会や産業を取り巻く環境は絶えず変化しています。安全保障意識の高まりやサプライチェーンの寸断リスク増大、自然災害やサイバーインシデント、社会インフラの老朽化、さらには人手不足や労働生産性向上への対応など、多様かつ複雑な課題が顕在化しています。こうした課題に対しては、単一の技術や製品だけでは十分な価値を提供することが難しくなっており、複数の技術やサービスを組み合わせた総合的なソリューションが求められています。当社グループは、多様な事業ポートフォリオを有する強みを活かして、各事業領域で蓄積してきた技術や知見を異なる分野へ展開することで、単独の事業や組織では生み出すことのできない新たな顧客価値の創出と社会課題の解決を目指しています。
例えば、エネルギーや冷熱の分野で培った機械や熱を制御する技術は、データセンター関連事業の発電・冷却モジュールに展開可能です。また、機械システム分野で培った通信ネットワークの技術は、防衛分野の無人機に応用できます。この無人機は、防衛分野だけでなく設備点検等の社会インフラ分野のレジリエンスに貢献する可能性を有しています。
▍成長投資の領域
拡大する領域(例)
→:領域拡大の方向性
既存領域
共通基盤+オープンイノベーション
前出の事例のとおり、事業間シナジーを通じた価値創造のキーワードは、「レジリエンス」です。レジリエンスとは、社会や産業がさまざまな変化や逆境に直面しても、しなやかに立ち直り、さらに前に進む力を意味します。当社グループは、エネルギー供給の安定化、社会インフラの強靭化、サプライチェーンの高度化、防災・減災への対応など、社会の持続的な発展を支える幅広い領域で価値を提供しており、事業間のシナジーを発揮することでその提供価値をさらに高めていきます。
また、近年急速に進展するデジタル技術やAIの活用も、事業間シナジーの創出を支える重要な共通基盤です。各事業で蓄積されたデータや知見を横断的に活用することで、設備の予兆保全、運転最適化、品質・生産性の向上など、新たなソリューションの創出が可能となります。
当社グループは、持続可能でレジリエントな社会の実現に向けて、共通基盤を活用しながら事業間シナジーをさらに深化させ、既存事業の競争力強化と新たな事業領域への展開を図ります。