人々の暮らしや産業活動を支え、豊かな社会と持続可能な社会の実現に貢献する技術・サービスを提供しています。2026年4月にはデータセンター関連事業が新たに加わり、長年培ってきた高度な冷却技術や高効率な発電システムと組み合わせることで、インダストリアル・ソリューションドメインとして一丸となって成長戦略を推進しています。
冷熱では、空調機器については、グローバルな経済発展と夏季気温上昇傾向を背景に市場が成長しています。なかでも急速な人口増加を背景に市場成長が見込まれるインドでは、現地生産拠点を新設し、地産地消体制の構築を進めています。大型冷凍機は、データセンターや半導体工場、地域冷暖房向けを中心とした大型設備投資の拡大を受けて需要が増加しており、生産能力の強化に取り組んでいます。中長期的には、新興国の経済成長に加え、環境規制の強化や省エネルギー意識の高まりにより市場のさらなる成長が見込まれるため、自然冷媒や低環境負荷製品の開発を推進し、事業機会を取り込みます。
カーエアコンは、環境規制の見直しなどを背景に足元の電動車市場の成長は鈍化しているものの、中長期的には電動車の普及拡大が見込まれており、当社グループが強みとする付加価値の高い電動コンプレッサの需要も今後増加していくと考えています。引き続き、市場環境の変化に柔軟に対応しながら、高効率、低騒音、高速運転、低コストを実現する製品の提供を通じて、お客様のニーズに応えていきます。
エンジンでは、データセンターや半導体工場向けなどのバックアップ電源設備への旺盛な需要を引続き見込んでいます。低・脱炭素社会の実現に向けては、ガスエンジン発電セットや再生可能エネルギーの最大活用を実現するハイブリッド発電システムの拡販を進めるとともに、分散型電源のCO2削減に貢献する水素混焼ガスコージェネレーションシステムの拡販や、水素専焼エンジンの製品化に向けた開発にも取り組んでいます。
ターボチャージャでは、全世界的な電気自動車(BEV)需要の減速に加え、米国での環境規制緩和および中国でのプラグインハイブリッド車市場の拡大を背景に、エンジン開発の活発化に伴うターボチャージャ需要の拡大が期待されています。新興国においても、環境規制の強化に伴うターボチャージャ搭載車の普及や産業用エンジン市場の拡大が見込まれます。なお、当社グループは米国GMから2025年の「年間最優秀サプライヤー」を受賞しています。将来の収益基盤構築に向けて、乗用車用ターボチャージャに加え、ターボ技術を応用した電動エアコンプレッサや冷凍機向け製品の開発も推進していきます。
データセンター関連事業では、AIの急速な普及を背景に、さらなる成長が見込まれます。特に米国での市場拡大への対応を強化し、着実に需要を取り込んでいきます。電源システム、冷却システムおよびデジタル制御技術を組み合わせたデータセンターインフラ最適化ソリューションを提供することで、当社グループの強みを最大限に発揮します。現在は、組織としての仕組みおよびシステムの構築段階にあり、成長領域として事業化に向けた取り組みを加速します。
ソリューション事業は、当社のΣSynX®(シグマシンクス)が掲げる「かしこく・つなぐ」のコンセプトの下、民間・防衛の物流分野における人手不足をはじめとする課題解決に向けた知能化・自動化ソリューションを展開しています。現在は、倉庫内の搬送において、最適化エンジンによる事前荷揃えや夜間の配置換えにより効率化する入出庫およびGoods to Person ソリューションを開発し、防衛分野への適用拡大を進めています。
▍NVIDIAとの協業を開始、AIインフラの実現に貢献当社グループでは、電源・冷却・制御を統合したデータセンターインフラ最適化ソリューションの提供を通じて、高効率かつ持続可能なデータセンターの実現に取り組んでいます。AI対応データセンターにおける電力・冷却需要の急増を受け、米国市場向けに10MW級ターボ冷凍機の試験機を出荷したほか、モジュール型冷却システム「モジュラーチラープラント(MCP)」の開発など、次世代AIインフラを支える技術開発を進めています。
こうした取り組みを背景に、当社は2026年、NVIDIA Partner Network(NPN)の「Power & Cooling」カテゴリーに参画しました。NVIDIAおよびエコシステムパートナー各社と連携し、AIファクトリー向けプラットフォーム「NVIDIA DSXTM」の基盤を支える技術の開発を推進します。
今後も、当社グループが有する高度な発電・配電・冷却技術、モジュール型設計、エンジニアリングの知見を、NVIDIAのHPC※プラットフォームと融合し、省エネルギーかつ高密度なAIインフラの実現に取り組んでいきます。
※ HPC: High Performance Computing