▍「未来を起動する」三菱重工グループのHR戦略
事業環境が大きく変容する中でも、揺るぎない確かな「モノづくり」を続けることは、当社グループの大きな使命です。技量と知識、それらを活かす知恵を備えた、真のモノづくり力を持つ人材を計画的に育成することにより、未来に続く確固たる事業基盤を築いていきます。
▍技能教育/技能研修センター確かな技量と知識、それらを活かす知恵を備えたモノづくり人材を育成するため、国内3ヵ所に設置した技能研修センターにおいて、現場配属の新入社員に対し1年間の基礎教育を行います。終了後は、配属先でOJTを行うとともに、それぞれの経験や技量の段階に応じて必要な研修を行うことで人材育成に取り組んでいます。中堅社員には「技能系基幹要員研修」を通じて、製造技術の高度化に対応できる知識・視野の拡充と、現場を牽引するリーダーシップの醸成を図っています。
▍技能研修センターでの技能訓練
▍技能五輪若手技能者の技術力向上と技能レベルの底上げを目的に、技能五輪への挑戦を積極的に支援しています。過去3年間で35名の入賞者を輩出するとともに、2025年度の全国大会では、電気溶接および構造物鉄工の2職種で金賞を受賞しました。
▍【金賞受賞者】山越 空斗 GTCC事業部ブレード・燃焼器製造部 2025年度の技能五輪全国大会の構造物鉄工職種で金賞を受賞しました。日々の訓練において常に金賞を意識し、努力を重ねてきた結果だと思っています。また、選手OBである指導員の方々からの豊富な知識と経験に基づく指導が、選手としてのスキルアップにつながりました。技能五輪で学んだことを活かし、現場の中核を担う人材へとさらに成長していきたいです。
▍【指導員】藤原 諒祐 GTCC 事業部高砂タービン製造部私も過去に技能五輪で金賞を受賞しており、その経験を活かして指導にあたりました。「現場の中核人材の育成」と、「金賞獲得」の両立は容易ではありませんが、選手自身の考える力を育みながら、自らの経験と技能を伝えることができたと思います。今後も後進の指導に力を注ぎ、当社グループのモノづくりを担う人材の育成に貢献します。
人材を育成し技能の確実な伝承を図るために、中堅社員には「技能系基幹要員研修」を通じて、製造技術の高度化に対応できる知識や視野の拡充と、現場を牽引するリーダーシップの醸成を図っています。防衛部門では独自の技能塾『技誘修錬館』を新設し、キャリア採用者の配属前における保有スキルの見極めや能力開発支援などによる即戦力化に取り組んでいます。また、育成期間の短縮に向けて、AIやデジタル技術を活用したさまざまな取り組みも推進しています。具体的には、AR(拡張現実)グラスを活用して製造現場における部材の配置位置を視覚的に表示することで、従来は熟練者の経験やノウハウに依存していた作業の標準化を図っています。このように、最新技術を積極的に取り入れながら、作業効率化と技能伝承の両立に取り組んでいます。
▍鋳造模型のAR画像 ▍ARグラス着用での作業
当社グループでは高い技能を有し、人格的にも優れた人物に「範師」の称号を授与し、卓越した技能を顕彰しています。範師として認定された社員の中には、社外からも「黄綬褒章」や「現代の名工」として高く評価される人材がいます。こうした範師の知見と経験を広く社内に伝え、技能伝承につなげるため「範師による座談会」を開催し、その内容を当社グループ内に周知しました。技能水準の維持・向上はもとより、社内外から評価される人材の育成・輩出にも継続的に取り組んでいきます。