Special Feature ITOの実践
シェアードテクノロジー体制の下で推進されている技術の横通しの一例が燃焼技術です。燃焼技術は、安定かつ高効率な燃焼装置を設計するために不可欠な要素技術であり、当社グループの幅広い事業を支えています。例えば、GTCCやボイラー、ごみ焼却炉などのエネルギー・インフラ分野では、数千時間から数万時間にわたって安定した燃焼を実現するために用いられています。一方、ロケットなどの防衛・宇宙分野では、数百秒の間に大きな推進力を生み出す爆発的な燃焼を実現するために活用されています。
求められる性能や用途は大きく異なるものの、その根底には燃焼現象の理解や解析、制御といった共通の技術基盤があります。当社グループでは、シェアードテクノロジー体制の下で技術基盤を維持・高度化し、燃焼を扱うさまざまな装置・システムの設計や最適化検討に活用しています。また、各事業で培われた知見を横通しすることで、技術開発の効率化や性能向上にもつなげています。
また、滲み出しの事例として、高効率GTCCとCO 2回収技術を組み合わせたソリューションが挙げられます。GTCC発電設備は高い発電効率により石炭や石油を燃料とする従来型火力発電と比べて単位発電量当たりのCO 2排出量が少なく、拡大する電力需要に対応しながら、安定供給と低炭素化を両立する中核的な電源として重要な役割を担っています。近年はあらゆる産業においてさらなる排出削減が求められており、低炭素電力へのニーズも高まっています。当社グループでは、発電分野で培ったGTCC技術とCO 2回収技術を組み合わせることで、高効率なエネルギー供給とさらなるCO 2排出削減を両立する新たな価値を提供しています。
この取り組みにより、GTCC事業においては現実的なエナジートランジションの1つとしての事業機会が生まれています。一方、CO 2回収事業においては、GTCCをはじめとするエネルギー分野との連携を通じて適用機会が拡大しています。このように、異なる事業分野で培われた技術や顧客基盤を組み合わせることで、既存事業の価値向上と新たな事業機会の創出を同時に実現しています。
▍設計技術を構成する要素技術:燃焼の例
▍GTCC発電プラント+CO 2回収装置